2012年3月27日(火)[朝日新聞朝刊]縄文草創期 ネギ食べていた 他3件
2012年3月27日(火)[朝日新聞朝刊]縄文草創期 ネギ食べていた 宮崎・王子山遺跡 「炉穴」周辺から根元発見
2012年3月27日(火)[日経新聞朝刊]1万三千年前のネギの球根 宮崎・王子山遺跡で発見 火で調理? 国内最古
2012年3月27日(火)[読売オンライン]縄文のベジタリアン?…ネギやツルマメなど出土
宮崎県都城市教委は26日、同市山之口町の王子山遺跡から、放射性炭素年代測定法で約1万3000年前(縄文時代草創期)の炭化したネギの鱗茎などが見つかったと発表した。これまで確認された食用植物として国内最古の1つとなる。
見つかったネギの鱗茎は、長さ1.5センチ、幅1センチほど炭化片68点で、野生種と見られ、現生種のノビルやアサツキに近い。遺跡では、火を焚いたと思われる深さ0.3~1メートルの「炉穴」約30基も見つかり、炭化片はこの周辺に集中していたので、食用にしていたと判断された。この炉穴周辺ではやはり炭化したドングリの双葉53点も見つかった。
また昨年見つかった同時期の住居址から出土した隆帯文土器外側の底部分に縦約4ミリ、横約3ミリ、深さ約2ミリの穴が残っていたが、ツルマメの圧痕と判定された。
食用植物例としては、他に同じ南九州の鹿児島・東黒土田遺跡で約1万3000年前のドングリが見つかっている。氷期末の温暖化しつつあった時期に、南九州で草創期縄文人が植物資源を活発に開発しつつあったことを物語っている。