2011年10月17日(月)[朝日新聞夕刊] 縄文肌?弥生肌? シミ遺伝子2 種 古代人と照合実験へ ポーラ・国立科学博物館
日本人の肌のシミをつくる遺伝子の型は古代からほぼ2種類しかないことを確かめ
る研究を化粧品会社のポーラと国立科学博物館が今月から共同で始める。
ポーラ・オルビスホールディングスの本川智紀主任研究員は、シミのもとになるメ
ラニンを作る細胞の表面にあるたんぱく質「MC1R」の遺伝子に着目し、これまで
現代日本人251人分のMC1R遺伝子を調べ、シミのできやすい型とできにくい型
のほぼ2つに集約できることをつかんだ。
本川氏は、日本人のMC1R遺伝子が2つしかないのは、島国であったため多民族
との遺伝的混交が少なく、古代から変わっていないと推定。またシミの出来やすい型
は縄文人が備えており、出来にくい型は渡来系弥生人が持っていたと仮説を立て、科
博の篠田謙一氏から縄文人のDNAの提供を受けて共同研究を始めた。次は、弥生人
のDNAを調べるという。