事務局所在地
一般社団法人日本人類学会事務局
株式会社 クバプロ 学会部内
〒102-0072
東京都千代田区飯田橋3-11-15 6階
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日本人類学会賞

日本人類学会では、会員の優れた研究業績を表彰するために「日本人類学会賞」を授与します。

2023年度受賞者

海部 陽介

海部氏は、東南アジアと日本を中心に、原人からホモ・サピエンスにいたる化石人骨の形態学的研究に携わってきた。その活動は、ジャワ原人の進化的位置づけに大きく貢献したことにはじまり、フローレス原人、台湾の澎湖人、ルソン原人などの研究にも広がっている。特に、アジアの古人類の起源と進化にかかる有力な仮説を提唱していることは高く評価される。また、アジアにおけるホモ・サピエンスの拡散と現代人的行動の起源について、国際的に連携しながら広範にわたる研究分野の成果をまとめ上げた。さらに、「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」では、マスメディアへの波及に加え、一般市民からの支援も受けながら実験航海を実現させつつ、成果を複数の学術論文として発表するなど、見事にオープンサイエンスを成立させた。

2020年度受賞者

松村 博文

松村氏は、アジア各地で自ら発掘調査を手掛け、人骨等の先史資料を多数発見するとともに、アジア各地に収蔵されている人骨資料の効果的利用を実現することで人類史の研究基盤の充実を図った。それらの研究結果から「ユーラシア東部におけるホモ・サピエンス拡散の二層モデル」を提唱し、当該地域の人類史研究の発展に著しく貢献した。

2011年度受賞者

諏訪 元

諏訪氏は1992年12月、約440万年前のラミダス猿人(アルディピテクス・ラミダ ス)の化石を世界で最初に発見し、その後、アメリカのホワイト教授らと共に、2000年代初頭までに得られていたラミダスの化石を詳細に解析し、アウストラロピテクスより古い時代の人類像を世界で初めて明らかにした。特に歯と頭骨の形態解析を主導し、その中で新しい分析法を開発すると共に、骨盤、下肢、上肢の化石骨の形態評価と解釈にも寄与し、さらには古環境、ヒトと類人猿の共通祖先像、ラミダスの進化的意義等に関する新たな諸仮説の提案に大きく貢献した。これらの諸成果は米科学誌サイエンスで8本の論文として発表された。

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人類学会賞の応募について

学会規定により、応募は3名以上の推薦によるものとします。
1.候補対象者
 人類学分野における最近10年間の研究活動において、優れた業績を挙げた日本人類学会
会員。
2.推薦方法
 次の書類を、日本人類学会会長宛に提出してください(様式は任意)。
(1) 推薦理由書
(2) 履歴書
(3) 論文リスト
(4) 推薦者 3名以上の連署
3.応募締切
 毎年12月31日
4.選考方法
 学会賞選考委員会において、審査・選考し、理事会において決定します。
5.授与式
 日本人類学会大会総会において授与式が行われます。
 受賞者には、日本人類学会大会において、特別講演を行っていただきます。
6.応募書類の送付先・問い合わせ先
日本人類学会事務局
株式会社 クバプロ内
〒102-0072 東京都千代田区飯田橋三丁目11番15号