2011年7月5日(火)[日経新聞朝刊/朝日新聞夕刊] チンパンジーの親子 母の行動、子が見て学ぶ 京大霊長類研が確認
2011年7月5日(火)[朝日新聞夕刊] チンパンジー、相手見て行動 京大霊長類研が実証 同じ色や字を選ぶ
京大霊長研の松沢哲郎所長らは、4日、チンパンジーが別のチンパンジー個体の行動を見よう見まねで学ぶことを実験で確かめたと発表した。ヒト以外の動物で こうした行動が分かったのは初めて。イギリス、オックスフォード大との共同研究で、成果はドイツの比較認知科学専門誌(電子版)に掲載された。
西アフリカ、ボッソウの森には、木の実を石で割って食べる野生チンプ集団がいる。コドモのチンプは大人の行動を観察し、真似をする。他個体の真似ができることは分かっていたが、証明されていなかった。
研究チームは、当時31歳だったアイと8歳のオスのコドモのアユムに、タッチパネル式のモニターを見せた。アイに画面の赤や緑の記号を選ぶ問題を解かせると、少し離れてその様子を見ていたアユムが自分のモニターに表示された問題を母親と同じように解答したという。